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2017年11月06日

「吉例 顔見世大歌舞伎」昼の部 @歌舞伎座


「吉例 顔見世大歌舞伎 昼の部」を観る。
「奥州安達原(おうしゅうあだちがはら)」
「袖萩祭文(そではぎさいもん)」というほうが親しい。
袖萩、雀右衛門の初役。
娘お君に手を引かれての花道の出から、七三でとまり、
垣の外で手拭をくわえ、情味が滲んで。
初役だという歌六の直方、じっと堪えている親の想い、
東蔵の浜夕、情にあふれ、母親の心もちが切ない。
竹本は葵太夫、慎治。
この二人でドラマが濃く、立ち上がってくる。
袖萩の三味線を弾きうたう「祭文」。
宗任から父を殺すことを頼まれ、
自害の決意までの袖萩の心情が胸に迫って。
貞任は吉右衛門。
密度の濃い一時間半の芝居。
 
次は対照的な世話物の「直侍」。
もうもう菊五郎の直侍の素晴らしいこと。
ひとつの仕草、ひとつの科白の細やかさ、自在さ。
蕎麦をたぐる、ちびた筆で書く文、傘をさす、
そんな所作のひとつひとつに目が離せない。
追われる身でありながら、なお三千歳に逢いに行き、
追っ手に踏み込まれる。
そんな小悪党がいとおしい。
按摩の丈賀は東蔵。
とても浜夕をやった人とは思えない。
なんて達者なこと。
清元は延寿太夫と菊輔。
  
ほかに染五郎「鯉つかみ」。
早替り、本水や宙乗りのケレン。
◆舞台写真はこちらから
  http://www.kabuki-bito.jp/news/4366
25日(土)まで。




Posted by together70619642 at 21:02│Comments(0)
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